相続対策とは
相続対策には、いかに税負担を軽くするか（節税対策）、納税資金をいかに用意するか（納税資金対策）、いかに問題なく財産を相続人で分けるか（遺産分割対策）の３つがあります。 この３つのどれ１つも欠くと、相続対策は上手くいきません。
相続税対策の失敗
相続税の節税対策で賃貸マンションを建てた地主さん、また人生百年時代の老後の資産運用にと、不動産業者や金融機関から勧められ投資したサラリーマン大家さんが大量に発生しました。
しかしアパート経営も、空室や老朽化にともなう賃貸収入の減少、アパートローンの返済、固定資産税、修繕費の負担など、事業リスクが伴います。無理な賃貸計画が破綻し、ローン返済が行き詰まり、物件を手放しても残債が残ったという事例もおこっています。
十分な事業計画もたてず破綻したアパート経営は、事業転換、買い替え・処分、債務整理等の対策が必要となります。
納税資金対策
相続開始から１０か月以内に相続税申告とともに、原則現金で納税もしなければなりません。相続税は現金納付が原則ですが、十分な現金が確保できない場合は、不動産の物納も検討されます。しかし物納申請は手続きが煩雑で困難な場合が多く、専門家のサポートが必要となります。
遺産分割対策
相続対策というと税金面についての対策を思い浮かべる人も多いと思いますが、実はその前段階として誰に何を相続するか、遺産分割についての対策をすることも重要です。残念なことですが相続では兄弟姉妹など親族で争いが起こり、相続だけでなくその後の関係にまで影響を及ぼしてしまうことが少なからずあります。